我が子の吹奏楽コンクールを聴きに行く親御さん向けマナー講座
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このサイトの企画、制作、保守全般を担当。 音楽略歴:トランペット10年、ピアノ2年 音楽やってる人を応援したい。
お子さんが吹奏楽コンクールに出場するというお母さん、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃん、ご兄弟、親戚の方、いいですね。
毎年夏に行われる吹奏楽コンクールは吹奏楽市場の中でも最も規模が大きく、出場団体にとっても一年の中で特に練習期間を充てる本番です。
だからこそ、鑑賞する側も気合を入れて聴きたいですよね。
ですが、吹奏楽の経験がなく普段からコンサートや演劇・歌劇を見に行く習慣がないという方はそのマナーや暗黙の了解などに不安があるでしょう。
このページでは吹奏楽コンクールを聴きに行くときの服装や持ち物、注意点、また保護者の方の導線についてお伝えします。これを読んで親子共々いい一日にしましょう。
服装は特に決まりはなし。ラフな格好でもOK
吹奏楽コンクール中学・高校の部は、いくら子どもたちがメインのイベントと言っても舞台はコンサートホールや○○文化会館というような厳かで立派な建物です。
普段はプロが演奏することもあるでしょう。
ですので、どんな格好でいけばふさわしいのか・・・?と気になっても不思議ではありません。
安心してください。ラフな格好で大丈夫です。Tシャツにデニムの方もたくさんいますし、スカートをはいたりスヌードをつけてオシャレをするのも全く問題ありません。
靴は裸足にサンダルという方もいます。
ただし、会場は冷房が入っているのでその状況でも大丈夫な格好がいいでしょう。
持ち物はいつも外に持ち歩くもので十分
持ち物は絶対にこれが必要!というようなものはありません。ですが、一応あった方がいいものを以下に挙げますね。
A4サイズが入るかばん
バッグでもリュックでもいいですが、プログラムを購入することを考えた場合、カバンがあった方がいいです。
女性の方はだいたい持ち歩くでしょうけど、男性は手ぶらで外出も珍しくありませんからね。
タオル
夏の季節に会場に着くころには汗ダクということも十分あり得ます。汗をサッと拭いて身体が冷えることのないように持っておきましょう。
カメラ
これは後述もしますが、本番後のお子さんをカメラで撮るチャンスがあります。
今はスマホでも綺麗に撮れるので不要という方もいますが、あれば持っておいていいでしょう。
会場内での使用は絶対に禁止です。
会場に到着する時間は本番の30分前
会場に到着するのはお子さんの演奏の30分前にしましょう。これには2つの理由があります。
まずひとつは、交通手段は何であれ会場に着くころには汗をかいている可能性が高いので、お子さんの演奏をリラックスした状態で聴くために身体を落ち着けるという目的があります。
そしてもう一つは確実にいい席で聴くためです。
少し話がそれますが吹奏楽コンクールはルール上、(課題曲、自由曲の2曲をやる場合)1団体に12分間の演奏時間が与えられ、舞台転換の3分間を加えた15分が1団体にかけられる時間です。
つまり、1時間に4団体が演奏できるタイムスケジュールで進行します。
ということは、ホールに入場できるタイミング・ホール内で席を替えられるタイミングは15分に1度です。
稀にですが、演奏中に平気でお喋りをする方がいます。そういう方の近くに座ってしまうと演奏に集中することができません。
ですので、その辺りのリスクヘッジも考えて少し早めに会場に入るのを強くオススメします。
演奏中のマナー
では会場に到着したところで、演奏時の鑑賞マナーです。
これは本当に本当に基本的なことなのですが、演奏中の私語は慎んでください。
どうも保護者の方の中には自分の子の演奏以外なら何をしてもいいと思っている方がいるらしく、隣同士でぺちゃくちゃと喋っておられるのをたまに見かけます。
私語の声というのは本人が思っている以上に周りに聴こえているものです。絶対にやめましょう。
あと、ないとは思いますが寝るのもやめましょう。これ、いびきまではいかないですがたまに寝息がうるさい人がいます。つまらない演奏や心地よい演奏はつい睡魔が襲ってきますが、耐えてください。
演奏中にプログラムを開くのもやめてください。紙のすれる音が迷惑です。
余談ですが、なぜ演奏中に喋る保護者がいるのか?という問題について、最近になって思うようになったことがあります。
お子さんにご兄弟がいたとして、他の子がスポーツだったり、演技系の習い事・部活をしていた場合、鑑賞・観戦中に喋ることのハードルはあまり高くないのでしょう。
その感覚を音楽のシーンに持ち込んでいるため、ああいうモラルが著しく欠けた振る舞いが行われるのではないか・・・と感じています。
拍手のタイミングは要注意!
次に演奏終了後の拍手のタイミングについてです。
稀なケースではありますが、まだ演奏の途中なのに拍手をする方がたまにいます。
どういうことかと言いますと、団体によっては楽章に分けられた曲を自由曲で選曲します。1楽章とか2楽章とかですね。
「3楽章と4楽章の間は長めにあけよう」という指揮者の意図があっても何も知らないお客さんからすると「おや?終わったのかな」と思って拍手をしてしまう人がいます。
特に、まだ4楽章を控えているのに3楽章の終わりが「ジャーン!!!」みたいなタイプだと余計に一部の客は勘違いします。
安全なのは指揮者が指揮台から降りてから拍手をすることです。
これまた余談ですが、上位大会にいくほどこういったことは起きません。なぜならチケットが取りづらくなり、聴きに行く側もまあまあの吹奏楽オタク・ガチ勢なので曲を予習していきます。
ただ、全国大会では別の意味でフライング拍手が問題になっています。素晴らしい演奏に対する「早く賞賛をおくりたい!」という想いが若干フライング気味の拍手になるんですね。フライング拍手の亜種に「フライングブラボー」というものもあります。
指揮者が指揮台から降りる、奏者が立つのを見てから拍手すると安全です。お気をつけて!
お子さんの演奏後はホールから出よう
本番が終わった奏者たちはそのまま楽器を片付けに行くかと思いきや、カメラ撮影に向かいます。
そこは一般のお客さんも立ち入り可能な場合が多いので、保護者の方も撮影の様子を見学しましょう。
近頃はカメラマンの後ろからスマホを構える方を見ることが増えましたね。
全体撮影の後はだいたい3年生だけとかパート毎とかの撮影を経て次の団体の撮影~と移っていきます。
この時はお子さんとおしゃべりするチャンスでもあります。
カメラ撮影はほどほどに
上述のカメラ撮影ですが、本当にほどほどにしてくださいね!
昔、別のサイトで「自前のカメラで撮りまくろうぜ!」という旨の事を書いたらカメラマンの営業妨害になるのですぐに消してくださいと言われたことがありました・・・。
ですのでほどほどに!本当ほどほどに!撮ってもいいけどカメラマンの写真も買おう!(ただ高い。。)
その後の流れ
カメラ撮影が終わるといよいよお子さんたちは楽器を片付けに控室に向かいます。
そこには一般の方は立ち入れないのでしばしお別れです。
あとは結果発表まで他の団体の演奏を聴くというのがよくあるパターンですね。なので親御さんは帰りましょう。
ただ、団体によっては学校までの送り迎えや楽器の運搬協力を保護者に要請している場合もあります。柔軟に動きましょう。
家に帰ったら、その後家に帰ってくるお子さんを十分に労ってあげてください。吹奏楽コンクールの本番は1年の中でも特別な1日です。気持ちよく寝られるように協力してもらえると最高ですね。
おわりに
ざっと当日の注意点や気になるところをまとめてみました。
私が中学・高校のころは家からコンクール会場までが2時間以上かかる場所だったので、わざわざ12分のために来てくれたことをありがたく思います。
一つ前の団体を聴いているときは、もう舞台袖のすぐそこにまで来ているお子さんに想い馳せてあげてください。
年に一度のドキドキのコンクール。どんな形であれ、人生を模る思い出の一日として残りますように。
ありがとうございました。
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