トロンボーンのオススメ教則本

ryonotori

中学・高校と吹奏楽に明け暮れていました。 今はサルサやジャズを中心に演奏したり、編曲や楽譜制作などをやっています。 たまに吹奏楽オリジナル曲を探すのも好きです。

練習は、ひとりでやみくもにやってもなかなか効果が出ません。

たとえば、奏法のイメージが固まらずにスランプになってしまうかもしれません。また、練習パターンが偏ってしまうことも多いです。

信頼できる先生のレッスンを受けられれば良いでしょう。しかし、時間やお金の面から難しい場合も多いです。

そんな時に教則本が役に立ちます。

教則本には、さまざまな奏者の間で蓄積されてきた情報が詰まっています。掲載されている練習パターンも、偏りのないよう考え抜かれたものです。

教則本に沿った練習をすることによって、演奏に必要なテクニックをまんべんなく身につけることができます。

この記事では、教則本の中でも特におすすめのものを紹介していきます。

すべての奏者におすすめの本

初心者から上級者まで、すべての奏者がぜひ持っておきたい教則本があります。それが『アーバン金管教本(以下アーバン)』です。

◆アーバン : トロンボーンのための金管教本 (トロンボーン教則本)

アーバン : トロンボーンのための金管教本 (トロンボーン教則本) アーバンには、基礎練習のメニュー別にたくさんの練習パターンが載っています。

これ一冊でトロンボーンの演奏に必要な技術を網羅していると言って良いです。

ただし、練習パターンの量が多いため、すべてを一度に練習するのは難しいです。

たとえば、日替わりでいくつかのパターンをピックアップして練習するなど、無理なく続けられるよう工夫してみてください。

その場合、苦手なパターン、やりたくないパターンを避けないように要注意です。むしろ、避けたいパターンこそ練習すべきです。

繰り返し練習していると、自分が苦手なパターンがわかってきます。そのパターンを集中して練習すれば、自分の弱点を克服することができます。

また、終盤には練習曲も載っています。練習して身につけたテクニックを試すのにちょうど良いでしょう。

ちなみに、2018年3月時点では日本語版はありません。 ですが、英語版は易しい英語で書かれています。英語の勉強も兼ねて読んでみてください。

初心者におすすめの本

初心者向けにおすすめなのは『うまくなろう!トロンボーン』です。

◆うまくなろう!トロンボーン

うまくなろう!トロンボーン楽器の組み立て方や演奏の姿勢など、初歩から丁寧に説明されています。

また、写真が多いため、説明からイメージを組み立てやすいです。 練習パターンも、無理なく続けられるようなものが掲載されています。

トロンボーンを始めて間もない方は、ひとまずこの本をひと通り読み通すことをおすすめします。

練習パターンだけでなく、本文もしっかり読み込みながら練習を進めてください。 説明が丁寧に書かれているため、イメージで迷うことは多くないと思います。

もしわかりにくい箇所があれば、演奏仲間や信頼できる先生に聞いてみましょう。

もう1冊、『パワーアップ吹奏楽! トロンボーン』を紹介します。

◆パワーアップ吹奏楽! トロンボーン

パワーアップ吹奏楽! トロンボーン 2016年に出版された新しい教則本で、楽器店等でも手に入れやすいです。

楽器の組み立て方から、基礎練習、合奏時のアドバイスなど、幅広い項目について詳しく書かれています。 絵や写真による補足が多く、また内容もよく整理されており、読みやすいです。

この1冊で、基本的な技術を網羅できます。奏法のイメージや基礎を固めるのにうってつけの本です。

中・上級者向けにおすすめの本

基本的には、先ほど紹介したアーバンだけでも基礎練習は事足ります。

ですが、さらに高度な練習をしたい方もいらっしゃるでしょう。

そんな方には、たとえば『コプラッシュ 60のエチュード』がおすすめです。

ISE トロンボーン コプラッシュ 60のエチュード

ISE トロンボーン コプラッシュ 60のエチュードエチュードというだけあって、厳密には教則本ではなく練習曲集です。

練習曲を練習することは、テクニックと曲の中での表現を結びつけるために重要です。

この本ではさまざまなテクニックが要求されます。

各奏法はもちろん、8分の6拍子などさまざまな拍子が登場するほか、ハ音記号で書かれたパターンもあります。

いずれも練習パターンとしては珍しいかもしれませんが、特にクラシック系の曲ではよく登場します。 この本の難易度は、はっきり言って高いです。

ですが、テクニックを曲の表現に結びつけるためのとても良い練習になります。

ぜひ挑戦してみてください。

記譜通りに音を並べて終わりではなく、人に曲を聴いてもらうつもりで練習してみましょう。 この本をひと通り終える頃には、かなりの実力がついているはずです。

レパートリーを増やすための本

練習して技術が身についてきたら、曲を練習して、技術を表現に結びつけていきましょう。 クラシックや練習曲も大切ですが、自分にとって馴染みのある曲も練習しやすくおすすめです。

また、トロンボーンでちょっと何か吹いてよ、と言われることもよくあります。その際、何か軽く演奏できると、周りにも喜ばれるでしょう。

曲集には、たとえば以下のような本があります。

トロンボーン超定番曲ベスト50トロンボーンで吹けたらカッコイイ曲あつめました。[保存版](カラオケCD2枚付)

さまざまなジャンルの有名な曲や、最近の流行った曲などが収録されています。 馴染みのある曲を選んで、楽しみながら練習しましょう。

教則本を読んで考えることが大切

1冊の教則本だけを読んでいても、書いてあることがよくわからない、腑に落ちない場合がよくあります。 特に奏法について解釈するのはなかなか難しいです。

それは仕方のないことです。

音や身体の動き、イメージなどを言葉や図で表現しようとしても、どうしても限界があります。

逆に言えば、教則本の説明が何を言おうとしているのか、自分で考えて解釈しなければなりません。 本の内容がよくわからない場合は、いくつかの教則本を読み比べてみるのがおすすめです。 本によって同じ奏法を違う言葉で説明していたり、まったく違う視点から書いていたりします。

いろいろな視点からの説明を読み比べれば、教則本の著者が伝えようとしている内容を少しずつイメージできるようになります。

教則本の読み比べをするにあたって『エリック宮城 ブラス・テクニック・ガイド』という本が参考になるでしょう。

◆エリック宮城 ブラス・テクニック・ガイド

エリック宮城 ブラス・テクニック・ガイド この本の中に、有名な教則本の内容を紹介するコーナーがあります。

本によっては、単なる紹介にとどまらず、著者が本当に言いたかったことはおそらくこうだ、などの解釈まで書かれています。

主にトランペットの教則本がとりあげられていますが、楽器に限らず参考になるはずです。

おわりに

教則本は練習のガイドとしてとても良いものです。

しかし、持っているだけ、漠然と読むだけでは上達しません。 書かれている内容が何を伝えようとしているのか、考え続ける必要があります。

そして、練習を重ねて、考えたことを確認していってください。 教則本をうまく使って、皆さんが日頃の練習をより充実させられることを祈ります。

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中学・高校と吹奏楽に明け暮れていました。 今はサルサやジャズを中心に演奏したり、編曲や楽譜制作などをやっています。 たまに吹奏楽オリジナル曲を探すのも好きです。

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