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オーボエの基礎練習のやり方・メニュー

書いた人:kinako
オーボエ歴9年、アマチュアの吹奏楽団で活動中。たまにイングリッシュホルンを吹くこともあります。
三度の飯よりオーボエを吹くことと寝ることが好きです。使っているのはYAMAHA YOB-831です。
皆さんは毎日どのような基礎練習をどのような方法で取り組んでいますか?

また、どんな目的を持って行っていますか?

目的を理解せずに曖昧な方法で行っていると、せっかく継続して練習していてもなかなかいい成果が出ません。

ここでは、パート練習や基礎合奏でも使われる定番の基礎練習からオーボエ独自の練習方法まで、取り組む目的と共に紹介していきます。

1.基礎練習の意味

オーボエは他の楽器と比べて「運指が難しい」「息が余る」「ピッチが悪い」などと言われる楽器です。

音を出せたとしても運指が難しくて滑らかに吹けなかったり、運指を覚えてもピッチが合わない、ましてや音色や音量はバラバラ…というように、つまずく部分が多々あると思います。

それらの壁をひとつひとつ乗り越えるために必要なのが基礎練習です。

それぞれの課題に分けて、目的を持って取り組むことで、効率良くレベルアップしていくことができます。

そのために注意したいのが、基礎練習のメニューです。

ロングトーンやスケール練習等は他の楽器でも取り組むメニューであり、基礎合奏で行うことも多いと思います。

もちろん必要な練習ではありますが、それだけでは補えない部分もでてきます。

そのため、それらに加えてオーボエ奏者が苦戦しやすい部分を克服できるようなメニューも組み込んで、効果的な練習にしていきましょう。

基礎練習は時間が少ない時には30分くらい、たくさん時間がとれる時は1時間くらいのメニューを組んでできると良いです。

全然時間がないという時も5分でも10分でも時間をとって音出しを兼ねつつロングトーンやスケール練習を行ってみましょう。その日に使える時間に合わせて取り組んでみてください。

それでは次の章から基礎練習メニューの紹介です。

2.ロングトーン

ロングトーンは個人での基礎練習以外にも、パート練習や基礎合奏でも取り組むことが多いと思います。

ロングトーンと言えば、その名の通り音を長く伸ばす練習というイメージですが、丁寧なアタックやリリース、音量や音程を揃える練習にもなります。

よく行われる例として、メトロノームのテンポを60で8拍伸ばし、間に4拍休み、次の音をまた8拍伸ばすのをスケールや半音階で行うという練習があります。
譜例(テンポ60、8拍伸ばし4拍休み)
譜例(テンポ60、8拍伸ばし4拍休み)

オーボエは息が余る楽器なので、8拍の長さだと息を使いきることができず余ってしまうという人もいるかもしれません。

ですが、余るからといって最初のブレスを浅くせず、息を吐ききった状態からしっかり息を吸うようにしましょう。

また、吸った息を使いきる気持ちで吹き込むようにしてください。

そうすることで音を安定させて伸ばすこともできますし、一音一音しっかり鳴らす練習にもなります。

余った息は4拍休みの間に一度捨ててから、次の音のために再び吸うようにしてください。

それから、自分の限界まで長く音を伸ばす練習もオススメです。

何も意識せずに行うとだんだん音程が変わったり揺れが出て不安定になりやすいため、お腹で支え音を安定させて伸ばすように意識しましょう。
譜例
譜例(ロングトーン)
この練習方法の場合は、音の終わりにかけてデクレッシェンドしていき、最後は空気に溶け込むようにリリースするとより効果的です。

テンポや伸ばす拍は変わっても、目的がはっきりしていれば有意義な練習になるはずですので、自分に合う方法で取り組んでみてください。

3.スケール

スケールは音感を養う訓練や運指の練習に効果的です。

最初の音と次の音との間隔がどれくらい高いもしくは低いかイメージしながら吹いてみましょう。

間隔を少しずつ補正していくことで綺麗な音階になります。

この時に、それぞれの音で音量や音色が大きく変わらないよう注意してください。

これはスラーやスタッカートなどアーティキュレーションが変わっても同様の意識を持ちましょう。
譜例(スケールB♭Dur)
譜例(スケールB♭Dur)

スケール練習は色々な音階で取り組んでみてください。日によって音階を変えても良いでしょう。

苦手で音程の取りにくいスケールから行ってもよいですし、その日に練習する曲の調に合わせて行ってもよいと思います。

また、フラットやシャープが多くなると運指が難しく変え指が必要になってくるので、音の並びに応じて運指を対応させる練習にもなります。

その時の状況に合わせて取り組んでいきましょう。

4.運指の練習(スケールが難しい方向け)

まだ運指を覚えたてでスケールは難しいという方におススメの練習方法です。

音が鳴らないと思ったらキーの穴をきちんと塞げてなかったなんてことがあると思います。

オーボエは他の木管楽器と比べて、薬指のキーの間隔が広くなっており、慣れるまではキーをしっかり押すのが難しいです。

特に左手の一番上のキーはハーフホールにしなければいけないことがあり、初心者の方は苦戦しやすい部分です。

そこで2つの音の移り変わりを練習しましょう。

メトロノームのテンポ60で最初は2分音符、次に4分音符、8分音符というようにだんだん早いテンポで音の切り替えができるように練習します。
譜例(運指の練習)
譜例(運指の練習)

この時、メトロノームのテンポに合わせて正確に音を切り替えてください。

しっかりキーを押せていないと音が鳴らなかったり、間に別な音が入ってしまうので、必要な指を同時に動かすよう意識しましょう。

上手くいかない時は、キーを塞げていない部分、指の動きが遅れている部分を確認しながら修正していきましょう。

ソ(G)とラ(A)、ド(C)とレ(D)のように移り変わりが難しい苦手な音をピックアップして取り組んでみてください。

5.音程を安定させる練習

オーボエ吹きの方はピッチが合わずに苦労した経験があると思います。

その問題を解決するためには、音感を養い基準の音や周りの音に対して自分がどう吹くかが大切になります。

ひとつの音を基準にして一音ずつ下がって、再び基準の音に戻るというのを1オクターヴ行います。

ここでは吹奏楽の場合に基準となるB(シ♭)から始めていきましょう。
譜例(1オクターブ下降)
譜例(1オクターブ下降)

最初のB(シ♭)から次のA(ラ)がどのくらい離れているかイメージしながら下がります。

B(シ♭)に戻る際も、最初に出したB(シ♭)と同じ音程に戻るよう意識しましょう。

これを繰り返していきます。

はじめのうちは下がった音、上がった音が合っているかの確認としてチューナーを使用しても良いです。

ただし、後から上げ下げするのは効果的ではないので、音の移り変わった出だしのピッチを確認するようにしましょう。

チューナーの情報から、自分がイメージしていた音との誤差を修正していきます。

何度も繰り返すことで、音によってピッチが上がりやすい、下がりやすいというのも分かって来ると思います。

1オクターヴ上も同じように行います。
譜例(1オクターブ上昇)
譜例(1オクターブ上昇)

できるようになったら同じ方法で半音階にもチャレンジしてみてください。
譜例(半音バージョン)
譜例(半音バージョン)


この練習では音程の他に、響きや音色を均一にするよう意識してみてください。

吹いていると楽器の構造上の特徴や個体によって差がでてくるでしょう。

特に真ん中のC(ド)は軽くて飛び出しやすい音、第2オクターヴキーを使うA(ラ)からは細く不安定な音になりやすいので、同じような響き、音色で上がれるように意識しましょう。

6.おわりに

たくさんの練習方法を紹介しましたが、今まで自分が行っていた方法と比べていかがでしたか?

教則本を見ても色々な方法が書かれてあったり、学校で行っている独自の練習などもあると思います。

毎日全部を行うことは難しいと思うので、自分の苦手な部分や技術を伸ばしたい部分を思い浮かべた時に、どんな練習が必要かを考えながら自分に合ったメニューを見つけてみてください。
書いた人:kinako
オーボエ歴9年、アマチュアの吹奏楽団で活動中。たまにイングリッシュホルンを吹くこともあります。
三度の飯よりオーボエを吹くことと寝ることが好きです。使っているのはYAMAHA YOB-831です。

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