サックスの基礎練習のやり方・メニュー

あどるふ

サックス吹きとして学生のころより約15年となりました。今でも音楽はいつもそばにある日常として楽しくアマチュア活動中♪音楽業界に従事。

サックスを上手く演奏するために欠かせないのが基礎練習です。基礎をないがしろにすると、後々上手くいかないフレーズや上手く鳴らない音が出てきます。

そこで今回はサックスにとっても重要な基礎練習についてまとめています。それぞれの練習の意味をしっかり理解した上でやってみてください。

記事中の音名はアルト・バリトンで説明をします。

練習を行うにあたって

基礎練習の前にぜひ木管楽器の構造について知っていただきたいことがあります。練習内容の前に少しお付き合いください。

サックスについて

木管楽器は楽器の穴を開けたり塞いだりすることにより、管の長さを変えて高い音や低い音を出しています。この管の長さとは、吹き口から1番最初の空いた状態の穴までのことです。そのため、低い音を吹く時は管の長さは長い状態にあり、低い音を出す時は短くなります。

なぜこの説明を最初にしてるのかと言いますと、楽器はその運指で息を吹きいれさえすればその音が出るという訳ではないからです。どの音にも同じように息を入れていては短い管の時は軽い音になり、低い音の時は音が裏返るようになります。

そのため、押さえている指の数で楽器の長さとともに息の入れ方や支え方を調整する必要があるということを意識してください。それだけでサックスの上達速度は違ってきます。

それではサックスの基礎練習についてみていきます。

練習前の確認

サックスの基礎練習においてまず確認をすることがあります。 それは準備が適切に出来ているかということです。以下の2点をご確認ください。

①リードのセッティングは大丈夫か

音を出す時に必要なリードですが、チューニングの時にズレていることがあります。まずは正しい位置にセットされているかを確認してください。

②サックスの構えの位置は合っているか

サックスの位置。すなわちストラップの高さ調整です。通常構えた時にマウスピースが口の位置に来ているかを確認してください。

以上の2点をあらためて確認しましょう。 この2点ができていないと基礎練習において何か違和感を感じたり、場合によってはその影響でうまく吹けないことがあります
しっかり確認をしてから吹き始めましょう。

ロングトーン

まずはロングトーンです。いきなり長文の説明になりますが、それだけ基礎練習として重要かつ奥が深いためお付き合いください。

ロングトーンの方法

ロングトーンは吹奏楽器の基本とも言える練習です。

ロングトーンは名前の通り、音を伸ばす練習です。 基礎練習は当然のこと、ウォーミングアップになる上に非常に奥が深い練習方法でもあります。もし時間がない時もロングトーンだけは行ってください。

練習方法

  1. メトロノームをBPM=60に合わせて鳴らします。
  2. リズムに合わせて2秒ほどかけて息を吸い音を出します。
  3. そのまま8拍間音を伸ばします。
  4. 一定のリズムで1音ずつ音を変えながら2→3と繰り返します。

最初は吹きやすい音でも大丈夫です。基本的には1オクターブ分の音階を1往復してください。最初は低いド(E♭)から上がっていくといいでしょう。

これがロングトーンです。内容だけ見ると簡単でなおかつ面白みがないと思う人が多いと思います。ここから奥の深さと面白さを説明していきます。

ロングトーンのバリエーション・ステップ1

ロングトーンはどのような課題を意識して行うかが非常に重要な練習です。そして課題を変えることでロングトーンは行うたびに違う練習になっていくのです。

今回は常に意識してほしい点と課題のバリエーションを挙げていきます。

▼常に意識してほしい点

○無駄な力が入っていないか

力みはすべての動作においてマイナスに働きます。リラックスしてください。

○深く息が吸えているか・腹式呼吸ができているか

息をたっぷり使って楽器を吹くことで音が豊かになります。呼吸は意識しすぎると逆に吸えなくなることもありますので自然に行えるようにしてください。

○今出している音に対して適切な息圧を使えているか

サックスは押さえるキーの数によって管の長さが違うため適切に息圧をかけてあげないと音が裏返ったりしやすいです。

○視線が手元にいっていないか

ついつい初めのころは手元を見たくなりますが、そこはグッとこらえて正面を見ながら吹いてください。練習室は狭いことが多いですが、そういった場所でこそ手元を見ながらこじんまり吹かずに遠くまで響くイメージで吹いてください。その方が気持ちよく吹くことができます。


続いて意識して欲しい課題です。これは同時にこれだけ課題を意識するのではなく1つずつこなしてみてください。慣れてきたら複数の項目をあわせて行っても大丈夫です。

①しっかり音を出す。

初めての人はまず音を出すことに慣れてください。口を締めすぎないように注意してください。

②音が揺れていないか。

安定した息を送ることで音を安定させます。お腹の支えを意識してください。

③音の始めと終わりをはっきりさせる。

音の始めからしっかり入り、終わりはフェードアウトせずに自分の意志で止めてください。

④音の始めと終わりを揃え音の長さを一定にする。

音の始めと終わりをはっきりさせながら、メトロノームに合わせて音の長さを正確に揃えてください。

ロングトーンのバリエーション:ステップ2

上記①~④に慣れてきたらやってみてください。サックスはアンブシュアなどで音色や音程に対する自由度が高い楽器といわれますが、逆にコントロールを身につけないとまとまりのない音になりやすいです。

それではアンサンブルやバンドの中では混ざり合わなくなってしまうため、ここから先の練習では自分で音をコントロールすることも意識してください。

⑤音をまとめる

音が広がった「ビャー」とならないように口を適切に締めて音をまとめてください。締めるよりもしぼるイメージがいいと思います。音の高さによって口の締め加減が違いますので、一音一音確認してください

⑥pp〜p〜mp〜mf〜f〜ff各音量でも安定させて吹く

各音量を安定して鳴らす練習です。しっかりコントロールしつつ音が細く、雑にならないようにするのは非常に難しいです。

⑦理想の音をイメージして吹く

これはプロの人や身近の上手い人の音をイメージしながら吹いてください。イメージというのは楽器を吹くにあたって非常に重要な要素です。音色もそうですが、音の響きや音程にも関係していくことですので、イメージに近づけるよう意識してみましょう。


以上の要領で1つずつ課題を決めて練習してください。もちろんここにない課題も今の自分に必要だと思ったらどんどん増やしながら自分の思うロングトーン練習を続けていきましょう。

タンギング

続きましてタンギングです。タンギングはリードの振動を止めて音を止める技術のことです。このタンギングによって音の始まりや強調など様々な効果を生み出す事ができます。

また音の出だしにもかかわるため雑になると全体の印象も悪くなってしまいます。繊細かつ大胆にコントロールできるように練習しましょう。

練習方法

  1. メトロノームをBPM=60に合わせて鳴らします。
  2. メトロノームに合わせて4分音符で4拍吹き4拍伸ばします。
  3. 2拍休んで2拍で息を吸い次の音へ
  4. 慣れてきたら4部音符を8分音符・3連符・16分音符を当てはめて吹いていきます。

使用する音はロングトーンと同じでド(E♭)から一音ずつ上げていき、1オクターブ分上がって下がります。

タンギングで気をつける点は、リードの振動をいかにして短く止めるかです。振動が止まる時間が長くなると音が完全に止まってしまうからです。また触れる舌も極力少ない面積で止めます。

イメージとしては瞬間的にリードに舌先を弾ませる形がいいので口で「ら」と発声するときの舌の動きがやりやすいかと思います。主に触れるよりも離れる瞬間を意識してください。

音階練習(スケール)

音階練習はスケールとも呼ばれています。

ピアノでいうところのドレミファソラシドと音を出しながら上がってそのまま連続で下がる練習です。

この練習は指の練習の意味合いもありますが、それよりも音の移り変わりをスムーズにすること、各音の音程感を揃えるためにおこないます。

練習方法

  1. メトロノームをBPM=60に合わせて鳴らします。
  2. 8部音符で下のド(E♭)から2オクターブ上のド(E♭)まで上がりそのまま下がり最初のド(E♭)まで降りたら2拍伸ばします。

▼音階練習で気をつける事

○音は一定のリズムで移行していく

テンポよく行う事でリズム感を養います。

○音色を揃える

音が変わっても安定した音で繋がるようにします。音と音の音程感の幅を意識してください。

○音が揺れないようにする

指の操作によって口が動いたり楽器の構えが崩れないようにします。

○管の長さの違いを意識する

抑える指の数が一気に増えたり、減ったりして管の長さが急に変わってもしっかりお腹で支え安定した音で繋げてください。


音階練習はテンポキープも重要です。もし早くなってしまうようであればテンポを落としたり、1オクターブではじめるなど工夫してみてください。

今回2オクターブ分で紹介していますが、慣れてきたらサックスの全音域を使用してやるとよいです。

オクターブ跳躍練習

続いてオクターブ間の跳躍の練習です。これは主にその音にあった息圧を使えるようにする練習です。 この練習は下のド(E♭)から2オクターブ上のド(E♭)までを使用します。 まずは練習方法を説明します。

練習方法

  1. メトロノームをBPM=60で鳴らします。
  2. 1番下のドから1拍ごとに下のド→オクターブ上のド→下のド→オクターブ上のド→下のドで4拍伸ばす。
  3. 1音ずつ上がり1オクターブ上のド(E♭)まで上がります。

この練習は金管でいうリップスラーに似てますが、こちらはリップスラーとは違い各音域、各音に対する息圧の掛け方を身につける練習です。

前半の<サックスについて>でも触れたように、出したい音の運指をして息を入れるだけでは音を鳴らすには不十分となります。特にサックスはオクターブキーを使用したレ〜ファの音は音程が高くなりやすいと言われています。

その理由は楽に音が出るため、息圧が足りていない状態で鳴らしやすいからです。

しっかりお腹で支え息圧をかけて音を出す事で下の音とオクターブ上の音での吹き分けがしっかりできるはずです。ぜひ試してみてください。

指の同時操作

指の同時操作と言われてどんなことをするんだろう思った方は多いと思います。これは多くのキーを同時に操作するための練習です。まずサックスの構造と、この練習の必要性について説明します。

サックスは同時にキーを押さえることが苦手な楽器です。それはキーの配置が全て揃っていないからです。お手持ちのサックスを見ていただきますと、左手薬指「ソ(B♭)」のキーだけ他と違いカップの上ではなく長く伸びたアームの先に押す部分がきていることが分かると思います。

これが原因で同時にキーを押さえようとすると、このキーが若干遅れやすいのです。遅れてしまうと音が裏返りやすくなります。この動作をスムーズにするために行う練習です。

練習方法

  1. 中音ド(E♭)→中音レ(F)に移る時に抑えるキーの1番上から1秒程度かけて押さえる
  2. 1で上手く音が変えられてきたらさらに短く・瞬間的に押さえる
  3. 2が出来るようになったら中音のド(E♭)→中央のレ(F)をメトロノームに合わせて行き来する
  4. 慣れてきたら跳躍練習の要領で少しずつ速度を上げる

1は最初はわざとらしくパタパタと動かしても大丈夫です。 たったこれだけですが、上手くできれば曲の中でも裏返る事が少なくなります。

▼同時操作練習の注意点

○下のキーが先に閉じないようにする

裏返る原因は息漏れです。押さえるキーの中の1番下のキーより上に位置するキーの閉じが遅く息漏れがあると裏返りやすくなります。これはほんの一瞬でもです。

そのため同着あるいは本当に瞬間的に上から押さえるようにして、切り替わる時の息漏れをなくしてください

○息圧の変化をつける

ド(E♭)〜レ(F)は見ての通り管の長さが大きく変わります。そのため、息圧が足りずに音が裏返ったりしないようにしっかりお腹で支えてください。


この裏返りの原因を知らない人が意外に多く、知っているだけでも一歩前進と言えると思います。上手くいかない原因が分からない状況と分かる状況では心理的ストレスも違います。ぜひ上手く指運びが出来ないときはやってみてください。

再びロングトーン

クールダウンも兼ねたロングトーンとなります。基礎練習の中で姿勢の崩れや力みがないかを確認しながら行います。基本的にはリラックスして行ってください。1オクターブの片道下り程度行えば十分です。

まとめ

サックスの基礎練習についてまとめてみました。ご覧の通り理由の説明が多くなっていますが、基礎練習はその意味を理解した上で行わないと意味があまりないと言っても過言ではありません。

時間としては30分〜長くても1時間程度やれば十分ですので、2〜3つ程度の項目を集中して行い、内容も自分なりにどんどんアレンジして今の自分に足りないものを補う内容にしてあげてください。

意味を理解して集中して取り組むと短時間の基礎練習でも非常に疲れるものです。そして基礎が固まってくると自分の表現の幅も広がりもっと楽しくサックスを吹けるようになります。

自分の理想の音に近づけるための自分なりの基礎練習を考えてみてください。

あどるふ

サックス吹きとして学生のころより約15年となりました。今でも音楽はいつもそばにある日常として楽しくアマチュア活動中♪音楽業界に従事。

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コメント:1件

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No.1通りすがりの者
ロングトーンの譜例が初心者には出しにくいはずの下のドから始まっている理由が分かりません。
わざわざメリットの少ないテンポである60BPMを指定する理由が分かりません。
2019/03/11(月) 10:04:16

おわりだよ~

~ ここに「#sample」が存在した場合の処理を記述 ~