2019課題曲Ⅲ 行進曲「春」 トランペット解説!#2
suipedian
このサイトの企画、制作、保守全般を担当。 音楽略歴:トランペット10年、ピアノ2年 音楽やってる人を応援したい。
2019年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅲ 行進曲「春」のトランペット解説記事です。
このページはその2ですので、1から読みたい方はこちらをどうぞ。
楽譜を手元にご用意ください。
練習番号B(33小節目~)
練習番号Bです。
Bはほぼほぼ練習番号Aと同じ感じですね。とはいえ、2nd,3rdは少し音が変わりますので、AのパターンとBのパターン、パート練習でも変化を楽しめるようにしたいですね。
それにしてもこの曲はメロディが可愛いですね。植物から具現化した小さな妖精さんたちがトコトコと行進しているかのような愛らしさがあります。とってもチャーミング(''ω'')
44,45小節目の付点8分+16分のリズムはスラーがついています。メロディが収束へと向かうところで出てきているので、これまでのパターンとは少し趣向を変えてみましょう。
付点8分音符を少し長めにとり16分音符を詰めてみるとか、付点8分のスピード感を落としてみるなどやりようがあると思います。
また、8分音符が2つ並んでるパターン(42,46小節目など)でもスラーがついているか否かで長さが異なってきます。 どのように歌ったら最も自然か、美しいか、吹きやすいか、楽しいか、そんなことを考えながら練習に取り組んでください。
練習はなんとな~く楽譜をさらって終わりではないので、コンクールまでの長い時間を楽しめるように解釈や表現の幅を広げることにチャレンジしてみましょう。
練習番号D(57小節目~)
練習番号D行きます。
アウフタクトから始まるトランペット1stの動きはほかのパートはやっていません。実質ソロみたいなものですが、ここは曲の雰囲気的に1個人1音色が脚光を浴びるところでもないのでできれば数人で吹きましょう。(Solo指定もないですし)
音楽の流れを断ち切らず58小節目の2拍目で木管たちにメロディのバトンを渡しましょう。
ここ、トランペット1st→アルト→ピッコロ・フルート・クラリネットの順で同じリズムのメロディが重なっていくんですね。トランペットは一番手ですので、各音の輪郭が明瞭に見えるようにしましょう。スラーがついていますので、タンギングに頼ることができません。
普段から音色を磨いておいてください。クリアに聴こえると続くサックスも入りやすいです。
上記の部分で複数パートが重なり奥行きをみせますが、61小節目からはまたシンプルに同じ動きをします。
ここは張り切って吹きましょう。アウフタクトはドミソ(B♭・D・F)の長三和音です。しっかりと合わせてください。
練習番号Eはオタマジャクシがいないので飛ばします。
練習番号F(73小節目~)
Fまで来ました。このパートは前半の最終パートです。
スコア上では74小節目から「cresc.」がついています。クレシェンドですね。
盛り上がっていくパートへバトンを渡しますので、トランペット1stも意識だけはしておいてください。77小節目はfです。クレシェンドをかけてくれた他パートの流れに上手に乗っかりましょう。
奏者に委ねたいから極力記号はつけていない、という作曲者が77小節目のアウフタクトにはテヌートをつけています。作曲者の想いをよく汲んで十分に音価を味わいましょう。
そろそろ中盤まで来てますので、実際の演奏時は何度も出てくる音型に対する油断が出てくる頃です。付点8分+16分のリズムはきっちり正確にあなたのバンドの解釈で吹いてください。
トランペット1stは79小節目に細かな3連符が付いています。これは装飾音符でもないので、拍の中にきちんと当てはめて演奏すると良いです。
難しいな、と思った場合はまずは3連符を休符に置き換えてB♭の音だけで練習しましょう。そのあとに3連符を追加します。このとき、B♭の音がしっかり拍の頭に嵌っているかに注意してください。
2nd,3rdとのハーモニーもきちんと確認しておきましょう。
練習番号H(97小節目~)
練習番号Hは練習番号Gの流れが拡張します。
トランペット1stは8小節のメロディ内で上昇して下降してくるような音の流れです。上昇と下降で抑揚を魅せたいですね。波のように寄せたり返したりをメロディで表現できるととても表情豊かな音楽に感じます。
105小節目からのメロディはほぼユニゾンですね。音量指定もmfなのでリラックスして吹いてください。ここはオブリガート(裏メロディ)との絡みが楽しいシーンです。サックスやホルン、ユーフォの音をよく聴きながら演奏しましょう。
最後の2分音符はファラド(E♭・G・B♭)の和音です。確認しておきましょう。
練習番号I(113小節目~)
Iです。
ここまでとはガラッと異なるパートです。1stの114小節目はバランスを考えて吹きましょう。
また1stも2ndも3rdも臨時記号の♭がちらほらあるので落とさないようにしてください。
117小節目からトランペットに音はありませんが、他のパートはmpで進行します。小さな芽がそーっと優しく膨らんでいくように練習番号Jに向けて拡大していきます。
それをより強調するためにも、Iはハツラツと元気に演奏しましょう。ですが、出しすぎや汚い音は禁物です。
つづく
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