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クラリネットのオススメ教則本

書いた人:横山 由樹
クラリネット歴10年。大学にて音楽教育を専攻。
クラリネットを桜井真理、恩智聡子に師事。
カールライスターマスタークラス受講。中学、高校の吹奏楽部のトレーナーとして出張指導、運営相談等フリーランスに活動中。
クラリネットを始めたけど教則本はどれがいいのかわからない、買ってみたけれども内容を理解するのにとても苦しんだ、という経験をした人は多いのではないでしょうか。

ここではオススメの教則本、エチュードを難易度別に紹介していきます。
(※エチュードとは楽器の練習のために作った楽曲、練習曲のことです。)

1.初心者:楽器をこれから始める、始めて間もない人

まずは初心者編です。教則本とエチュードをそれぞれ一つずつ紹介します。

うまくなろう!クラリネット (Band Journal Book)

この本は、
〇これから部活動でパート決めをする
〇楽器を始めたいけど何の楽器にしよう?
という人にオススメのシリーズです。

ほかの楽器についても出版されており、楽器店、本屋、図書館等でも置いてある確率は高いです。

クラリネットとはどんな楽器なのか?ということから組み立て方、運指、持ち方、アンブシュアの作り方、簡単な基礎練習、お手入れ方法に至るまで網羅されています。

ポケットサイズの本なので、読み物として一冊触れてみるとよいのではないでしょうか。

26のエチュード ジャック・ランスロ著 浜中浩一解説

ジャック・ランスロは世界的に著名なクラリネット奏者です。

近年お亡くなりになりましたが、日本のプロ奏者も多く師事し、多くの教則本、エチュードを執筆されました。

筆者のオススメな点は、大切な基礎をカバーしながら、20ページで終わるエチュードである点です。

短期間で全てのエチュードに触れることができ、次のステップへ上がりやすく、1曲ずつが短いので集中して仕上げやすいです。

最後のページには浜中浩一さんが1つずつ注意点を解説してくれています。

2.初級者:楽器を始めて1年目

次に初級者編です。ある程度吹けるようになったけど、まだまだという方は参考にしてください。

ISM (クラリネット) クローゼ クラリネット教則本

こちらはA4サイズで技術の習得方法とエチュードとがセットになったような教則本です。

1つ1つの技術について習得を目指した練習曲がセットになっています。

中学生にはやや重たい教則本に感じられるかもしれませんが、初級者から中級者まで長く使える教則本です。

よりよいバンドのための3つのアプローチ 3Dバンド・ブック B-flat クラリネット

この本は吹奏楽のためのバンドエチュードです。
全てのパートが出版されており、同じページの同じ個所を演奏することによって合奏練習ができます。

基礎合奏教材として多くの学校で使用されているのではないでしょうか。

ウォーミングアップから始まり、アンブシュアのトレーニング、調ごとに分かれた音階練習と練習曲がついているので、個人の基礎練習をしながらバンドとしてのトレーニングも進められる画期的なエチュードです。

40ページで終わるエチュードなので最後までしっかり目が届いて習得できるオススメの1冊です。

どんなに分厚い立派な教則本、エチュードを用意しても最後まで至らないと次のステップには進めません。

3.中級者:楽器を始めて2、3年目

中級編では楽器を教えてあげる後輩ができたり、楽器で音を出すことに慣れてきた人向けです。

演奏することを頭で理解する、技術を身に着けていくための教則本、練習曲集を紹介していきます。

ISM (クラリネット) クローゼ クラリネット教則本

こちらは初級者向けに紹介したものと同じ教則本です。

楽器を始めて2、3年の人を想定していますが、筆者が指導に伺うと、初級者教本、エチュードが頭に入ったものの実践にはなかなか至らないのが現状です。

丁寧に読み込んで実践に移していってください。

クラリネットのためのスケール ロルフアイヒラー著

俗にクラリネット奏者の間でアイヒラーと呼ばれるスケールのエチュードです。

全ての調で3オクターブを要するのでやや難易度は高く感じるかもしれませんが、早めに触れおいて損はありません。

多くの専門学校、音楽大学の試験課題としても使われており、中学、高校、大学、一般に至るまでクラリネット奏者なら必ず通るべき一冊です。

2オクターブのスケールができるようになったらすぐにでも始めてみましょう。

25のエチュード ジャック・ランスロ著

先ほどのアイヒラーはスケール集なので、練習曲集としてはこのランスロの25のエチュードを併せて進めていきましょう。

このエチュードは、初心者向けに紹介した26のエチュードのワンランク上のエチュードです。

指回しはもちろんですが、アーティキュレーションの強化が多く盛り込まれています。

綺麗なアンブシュアを確認しながら取り組んでいってください。

4.上級者:音大、専門学校志望者、経験の長い方

私たちが楽器で音を出すときに技術的な難しい理論を考えながら吹く人はあまりいないと思います。

ここで紹介するのは奏者に奥行きを持たせてくれるような知識を与えてくれる教則本、そして難度の高い技巧を、考えることから感じることに変化させていくための練習曲です。

クラリネット演奏技法 キーススタイン 著/小畑恵洋 訳

今までの教則本から比べると遥かに難解な本です。

楽器を通して何となく体で感じてきていたもの、感覚で習得していたものすべてに言葉を当てはめて、理屈として理解し、人に伝えるための一冊です。

演奏技術を身に着けるのはもちろんですが、理解を深めたい人は読んでみてください。

本の最後の方には教則本、エチュード、ソロの曲等推薦されるものが紹介されています。

また出版されているエチュードの中から技術習得に薦められるものが抜粋版として載っているので、参考にしながらこの先のエチュード選びをしてみてください。

ISE クラリネット ローズ 32のエチュード

ランスロのエチュードから難易度は急に上がるものではないですが、1つ1つのエチュードが曲として完成しており、ランスロまでで身に着けたテクニックを音楽に結び付けていくためのエチュードです。

アイヒラーと合わせて専門、音楽大学等の課題に指定されることも多いので触れておいて損はないです。

ISE クラリネット ローズ 40のエチュード

32のエチュードから少し技巧的なエチュードです。

音の数は増えますが、読みやすいので初見の練習に最適です。

テンポはゆっくりから一つ一つの音を吹き落とさず吹けるよう練習しましょう。

練習する順番の指定がなければ、好きなものから選んで使ってみてください。

5.おわりに

今回は全部で9の教材を紹介してきました。

海外版から日本のものまで沢山の教材が出版されており、自分で選ぶのはなかなか大変だと思います。

こちらの記事を参考にしていただけたら幸いですが、現状の自分をわかってくれている先生、先輩、自分よりも上級者な人が身近にいたら相談してみるとピッタリなものを選んでもらえるかもしれません。

筆者が生徒に選ぶときに気を付ける点は、練習時間を加味しながら、一冊最後までやり切れる教材を薦めてあげる、ということです。

同じ内容の教則本でも進めるのが大変でなかなか終われないと、その間技術にムラが生まれてしまいます。

自分で教材を探す、という人はお店で実際に本を手に取り、開いて自分がやり切れるものを選んでみてください。

海外版のものは高価なものが多いですが、探してみると日本の出版社が安価で再版しているときがあります。お財布に優しいほうがいい人は併せて探してみてください。

ありがとうございました。
書いた人:横山 由樹
クラリネット歴10年。大学にて音楽教育を専攻。
クラリネットを桜井真理、恩智聡子に師事。
カールライスターマスタークラス受講。中学、高校の吹奏楽部のトレーナーとして出張指導、運営相談等フリーランスに活動中。

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