ミサミサの2019課題曲Ⅰ「あんたがたどこさ」の主題による幻想曲解説!#2
ミサ
年齢不詳。どこかの学校で吹奏楽を教えているらしい・・・?楽器の練習に関して性の方面からアプローチする第一人者。バチェラーが好き。
つづきいくわよ!!
はい、というわけで、2019年の課題曲Ⅰ
解説の続きをお送りします。
いきなりこのページに来た人はこちら↓よ!
今回も楽譜を片手にお願いします。
譜例は載せられないのよ。
続き 17小節目~
はい、じゃあ続きよ
17小節目からはトランペットもメロディに参加します。
そうね、あとはホルンのハーモニーね。ここ、動きはメロディと一緒だけど裏で支える役割だから遠慮しちゃうかもしれないけど、存在感はしっかり出しておいてほしいわ
この厚みがAの前半部分との違いですもんね。
20小節目のディミヌエンドは各パートしっかり形をそろえるのよ。
21小節目は薄い編成の上に音量指定もmpなので違和感が出ないようにしたいです。
かと思ったら23小節目ではまたフォルテなのよ。
こっちはさっきのディミヌエンドみたいなコントラストの調整がないんですね。
そうよ、だからここはダイナミックに気持ちの高ぶりを表してほしいわ。
フォルテピアノクレシェンドについてはなにかありますか?
fpってフォルテで出してからどれくらいでピアノに落とすかが結構人によってマチマチなのよ。一瞬で落としちゃう人もいれば十分にフォルテアピールしてから落とす人とかね。
これが正解って言うのはないんですね。
そうね。でも経験則でいうと奏者本人が思ってるよりもフォルテは長めに吹いた方がお客さんに変化が伝わりやすいわ。
なるほど、じゃあそれも加味しつつどれくらいのさじ加減で行くか、合わせたいですね。
あと伸ばしてる間は他パートの8分音符をしっかり聴きなさいよ。
トランペットの話ですね。
伸ばしてる間って言うのは自分の中からテンポが消えちゃうから特に他パートの音に耳を澄ますのよ!そうしたら次の音はばっちり決まるから!
練習番号B(26小節目~)
Bに入りました。
このパートはどんな位置づけですか?
完全に練習番号AからCへの繋ぎよね。スコア上ではたくさんの音にアクセントがついてるから推進力をアピールしつつCに入りたいわ。
どんな練習がいいでしょう?
パート毎に分かれるのもいいけど、パートを跨いで同じ動きしてるのがあるでしょ?
えーっと、アルト、テナー、ホルンは同じ動きです。あとはピッコロ、フルート、オーボエ、E♭クラ、B♭クラも同じです。
そうね。こういうところは個人技術はもちろんだけど全体として聴いた時に各セクションがちゃんと噛み合ってるかが鍵を握ってるのよ。だから何度も合わせて精度を高めるのよ。
誰でも言えそうなアドバイスですね。
だまらっしゃい!
あとね、ここは実際に合奏になると雰囲気で飛ばしちゃう可能性大なのよ。だから「ここはしっかり決める」というのを全員で決めておくといいわ。
例えばどこですか?
音楽の輪郭を成す部分よ。ここだったら26、29小節目の頭のsffz、28小節目のトランペット系の動き、あとは31小節目のピッコロ系の動きね。
練習番号C(33小節目~)
Cです。
Cはね、Aと比べて微妙に編成及びメロディのアーティキュレーションが違うところを楽しみたい!
アーティキュレーションの違い・・・?
「どーこさ♪」のところにスラーがついてるでしょうが!
あ、そこですか。
あとテナーとアルトクラが吹いてない代わりにオーボエが参戦してるのよね。やっぱり木の香りを味わいたいわ。
アルトクラも木では?
だまらっしゃい!言いたいこと分かるでしょ!
トロンボーンはいきなり楽譜通りの練習はせずに全ての音を全音符に変換してハーモニーをまずは理解するのよ。そのうえで段階を踏んで楽譜通りの形に近づけていく、これ鉄則ね!
41小節目はメロディがバトンパスしますね。
ここはクラリネットの人はしっかり音量の変化をつけてピッコロ系のパートと喧嘩しないように気をつけなさい。
あ、楽譜上でもfからmfになってるんですね。
そうよ。ただ、人数のバランスとかで音量が競合しちゃう場合はクラリネットの何人かはおやすみにするとか対策をとるといいわ。
せっかく楽譜にあるんだから吹きたくありません?
だまらっしゃい!いい賞もらうためのアドバイスをしてんのよ!
41小節目からのメロディはアルトクラ、テナー、ユーフォが入ってくる辺り、ちゃんと理解して吹いてほしいわね。
何を理解するんですか?
中低音系の音色でドヤれよってことよ!
この練習番号Cは音楽の流れ的にちょっと力んでしまうかもしれないけどまだまだ序盤なのでリラックスして演奏しなさい。
Cまでで一区切りですね。Dからは少しカラーが変わります。
練習番号D(53小節目~)
Dです。
ここまでは「あんたがったどっこさ♪」の節に合わせて子忙しい感じもあったんですが、白丸系の音符(2分音符、全音符)がグッと増えましたね。
そうね、だからここからはCまで以上に音色の美しさをアピールするのよ。練習の時は楽器を置いて声で歌うのもアリね。
細かい動きはトランペットの2nd,3rdとスネアドラムだけのようです。
あ~この曲はトランペットのミュートがあるのね。しかも小さめの音量で。
どうしたんですか?
ミュートをつけた状態でmpっていうのは結構音がかすれがちになるのよ。だからもしも2nd,3rdで合わせて4人いるのだとしたら各パート1本の方が音量的に出しても大丈夫だし、音程もあまり気にせず吹けるわね。
65小節目からは3小節かけたクレシェンドがあります。
ここは単純に音量を上げていくというよりは推進力の上昇が伝わるように、という考え方で行きたいわね。
どういうことですか?汗
たまには考えさない!
(あ、ごまかした)
E入りまーす。
練習番号E(69小節目~)
Eはだいぶ大らかですね。
そうね、Dと同じくらい入り組んだ構成になってないわ。とってもシンプル。
ただシンプルで簡単だからこそ油断しないで欲しいのよ。
と、言いますと?
音色や音程、途中で出てくる16分音符に気を付けて吹きなさいって言ってるのよ。音色はいわずもかなだけど特に音程ね。
こういう単純なパートでバンドの技術が浮きぼりになるのよ。ここで音程のひどいメロディを聞かされたら「この程度か」ってなるの。楽譜上でごちゃごちゃしてるところはちゃんと練習してくるからね。こういうところで差がつくのよ。
他にはありますか?
やっぱり「歌う」っていう点かしらね。4小節に渡ってスラーがついてるところは特に大きな拍どりでバンドの懐の深さみたいなものを見せてほしい。裏メロディ(オブリガート)との絡み合いも綺麗に整えたいわ。
そのためには?
基礎練習の中で音色合わせを取り入れてほしいわね。みんなでロングトーンするとかハーモニーするとかでいいから、そういうのをしっかりやっていくとパート間の音色の親和性が増すのよ。
はい、じゃあF行きます。
あ、待ったまった。F前のアルト、ホルンのグリッサンドね。これはホール突き破るような勢いでやりなさいね。でも汚くなるのは禁物よ!
つづく
あ、2500文字超えましたよ。
あら~そうなの?
じゃ、続きはまた今度ね。
なんなんですか?このルール。
だまらっしゃい!
ミサ
年齢不詳。どこかの学校で吹奏楽を教えているらしい・・・?楽器の練習に関して性の方面からアプローチする第一人者。バチェラーが好き。
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